ピラティスとは?効果、目的、ヨガとの違いやダイエット、初心者向けスタジオ・教室・マットの選び方
「ピラティスって、エクササイズみたいなものだと思うけど、良く知らない」「ピラティスとヨガはの違いは?」「ピラティスはダイエットに効果はあるの?ない?」「ピラティス初心者は何をしたら良いの?」など
ピラティスに興味、関心がある、ピラティスをしてみたいけど、分からないことが多い方、疑問が多い方も多いと思います。今回は、ピラティスについて、簡単にご紹介、ご説明をしてみたいと思います。
ピラティス(ピラティスメソッド)とは?
ピラティス(ピラティスメソッド)は、ドイツのフィジカルトレーナーである「ジョセフ・ピラティス(ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス)」が開発し、発展普及したストレッチと筋力トレーニングを兼ねたエクササイズです。ジョセフ自身はそのエクササイズを「コントロロジー」と呼び、カラダがネコのようにしなやかで柔軟な動きになるように、筋肉と靭帯を柔らかく、引き延ばすことを指していたようです。また、身体のエクササイズのみならず、精神的なコントロールも意図して開発されています。
現在、世界でも日本でも「ピラティス」の名称で、親しまれ、現在に至ります。母音が同じであるため耳で文字が入れ替わって「ティラピス」と誤って覚えてしまっている方もいますが、「ピラティス」もしくは「ピラテス」と呼ぶのが一般的です。
ピラティスの起源、歴史、どうして人気になったの?
ピラティス(ピラティスメソッド)とは、今からおよそ約100年前の1920年代に、ドイツのフィジカルトレーナーである「ジョセフ・ピラティス(ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス)」が開発しました。
ジョセフ・ピラティスは、幼い頃は病いがちで、リウマチ熱や喘息などを抱え、苦しみながら育ちました。母親は自然療法の医師で父親は体操の選手であったので、カラダを強くしたいという思いと父親への尊敬と憧れから、父親の勤務するスポーツクラブで様々なトレーニングに取り組み、15歳になるころには、鍛えられたカラダとなっていました。そのころ取り組んだのは、器械体操、レスリング、ボクシング、ヨガなど大変幅広いです。
そののちも、西洋のトレーニングだけではなく、東洋の身体の訓練方法なども取り入れ、旅をつづけつつ、様々な勉強をしました。
第一次世界大戦がはじまると、イギリスでボクサーをしながら護身術の指導者をしていたが、ドイツ人である彼は敵国の人間であることから捉えられ、収容所に入ることになります。この頃から、抑留者たちに、自分の開発した運動を教えるようになり、その中で寝たきりや動くことが困難な患者にたいして、ベッドに使用されていたバネを使ったトレーニング器具、方法を作った。それが、現在、「ピラティス」と呼ばれるものの始まりです。
世界大戦が終わると、ドイツで再び護身術や身体トレーニングの指導者として働き始め、その中でも学びを続けました。ドイツ軍警察の訓練なども行っていたが、政府から新たに作る軍隊の訓練を依頼されると、それを避けるようにアメリカに移民として渡ることになる。
アメリカで、働いた先のジムを引き継ぐと、ダンサー、アスリート、音楽家や俳優など様々な指導を行い、人気と広がりを得ることになります。ジョセフ・ピラティスはその後亡くなるまで研究と指導を続けます。
1990年代に入ると彼が作ったプログラムは「ピラティス」として、話題になり、様々な媒体での露出を経て、アメリカ全土、アメリカ以外の海外の国にも広がることになります。
ピラティスとヨガの違いは?
ピラティスとヨガの違いは、実際は沢山あります。ですが、ピラティスについて初めて知った方がよく言うのが、ヨガと似ている、どう違うのか分からないという疑問です。たしかに、似たような服で、体を伸ばしているビジュアルを見ると、ピラティスとヨガは似ていると思われるのは当然かもしれません。もともとジョセフ・ピラティス自身もヨガに触れ、瞑想や呼吸法にも触れていることから、完全に無関係とも言えないのが実際のところです。
発祥・開発者の違い
ピラティスとヨガでは、その発祥・開発、創設者などが全く違います。ピラティスは、1920年代にドイツ人のジョセフ・ピラティスが開発しました。一方、ヨガは、さらに歴史が古く、今から4500年程前の古代インドまでさかのぼります。
開発目的
ピラティスは、ジョセフ・ピラティスにより、リハビリやトレーニング、エクササイズとして開発されました。一方、ヨガは、宗教的修練として取り組まれてきたため、精神および肉体の修練を目的として考えられました、現在は、どちらもエクササイズ及びストレスの解消などを目的に取り組まれている点は共通しています。
動作・姿勢
ピラティスは、よりリハビリ・トレーニング色が強く、インナーマッスルの強化を意識したポージングをとります。一方ヨガは、精神や呼吸を整えつつ、よりバリエーションに富んだ特殊なポージングもあるのが特徴です。
呼吸法
ピラティスは、胸式呼吸と腹式呼吸の要素を併せ持つラテラル呼吸をおこないます。一方、ヨガでは、様々な流派はあるものの腹式呼吸によって行われると認識しておいて良いでしょう。
運動量・ダイエット
ピラティスもマットピラティスかマシンピラティスかでさらに変わりますが、概して、フィジカル面を重視しているピラティスの方が、ヨガよりも運動量が高く、またインナーマッスルの強化に取り組むため、ダイエット効果がヨガより高い傾向があります。
ピラティスの効果や目的、ダイエットへの効果
ピラティスが今のように広がり、人気になったのには理由があります。その大きな理由の1つが、ピラティスの効果です。
ピラティスの目的
ピラティスは、ストレッチ、筋力トレーニング、体幹トレーニングなどを目的とした身体動作、エクササイズです。ピラティスの歴史で触れたように、ジョセフ・ピラティスが、抑留地の患者などを対象に始めたため、開発当初、健常者だけでなく、動作の困難な方のためのリハビリなども目的としていました。
ピラティスの効果
ピラティスの効果は、私たちが生活、身体表現をする上で理想的な美しい姿勢、体幹や動作を身につけ、柔軟性、筋力、筋持久力を獲得、向上、維持することなどに現れます。
また、身体的な痛みを軽減、改善し、障害の予防、運動能力の向上からリハビリ効果、メンタルヘルスの改善など、結果、日常生活の質の改善にまで効果が表れるので、老若男女、幅広い年代の方にも最適です。
ピラティスのダイエット効果
エクササイズ、身体動作であるので、ピラティスにはダイエット効果もあります。体幹とインナーマッスルが鍛えられるので、特に女性にとっては、スリムな体型を作りながら、代謝を上げ、痩せやすい、太りにくい体質に変えることができる、美しいプロポーションを得ることができるダイエットエクササイズであるということが出来ると思います。
ピラティスの注意点やポイント
ピラティスは、老若男女、幅広い方が取り組むことが出来ますが、そこに注意点もいくつかあります。ピラティスをこれから始める、既に始められている方も、ぜひ改めてご確認ください。
無理をしない
ピラティスでは、普段はとらない姿勢、ポーズ、動作をし、体幹、筋力を鍛え、靭帯を伸ばすことになります。身体や筋肉、スジの状態は持って生まれた、また環境の中で作られた個人差があるため、同じ姿勢一つでも負荷が人によって異なります。健康のために取り組んでいるつもりが、カタチに拘り、無理をしすぎると、自分の身体を痛めることに繋がり、本末転倒です。まずは、無理をしない、ゆっくり少しづつ取り組むことを心がけましょう。
独りでやらない
ピラティスは身体に負荷をかけることになります。様々なものを参考に自分独りでもできるように一見思われてしまいますが、自分の身体とポージング、動作やマシンの強度の負荷との距離が分からないと、身体を痛めたり、思わぬ事故や危険に繋がることがあります。きちんと指導者を付けて、自分の身体を把握してもらい、無理がない、また目標に対して効果的なピラティスの取り組みとなるよう指導を受けることが大切です。
ポージングや動作に気をとられ過ぎない
ピラティスでは、決められたポージングや動作があります。それを真似る、こなすことが分かりやすい取り組みの型、目標となるでしょう。しかし、ポージングや動作にばかり気をとられていると、呼吸や自分の身体との向き合いがおろそかになりがちになります。動作や姿勢をとることが主軸ながら、それだけではない要素がピラティスにはあります。特に初心者の頃は、色々とこなすことで精いっぱいになりますが、一呼吸おいて取り組まれることをおススメします。
呼吸、精神の安定も大切に
これまで記載のとおり、ピラティスは、ポーズをとる、動作を行う、筋力トレーニングなど身体的な修練だけが目的ではありません。呼吸を整えることで、神経系や精神の安定などの効果があります。取り組むこと自体に、ストレス解消の効果などもありますが、自分の意識の中で、リラックスして取り組めるようにするのも大切です。
水分補給をきちんと行う
エクササイズであるため水分補給も大切です、短い時間であればお水でも良いですが、汗とともに塩分も出てしまうため、電解質を含むスポーツドリンクなどがお薦めです。ただし、ダイエット観点からは、お砂糖などは控え目のものを選ぶと良いでしょう。利尿作用のあるコーヒーや緑茶はお勧めできません、また転倒や事故を招くため、アルコール類はもちろんNGです。
ピラティスの種類
ピラティスの種類について、ピラティスにはいくつか種類があります。以下では主な2つを中心に簡単に紹介します。
マットピラティス
マットピラティスとは、ヨガマットのようなマットを敷き、その上で、自分の体重の重さで負荷をかけて行うピラティスです。様々なポージングがあるものの、1つの箇所だけではなく、身体を支えながら全身を無理なく鍛えることが出来るのが特徴です。ピラティススタジオやスクールでは、グループでのレッスンなどがなされることも多いです。ご自宅でも気軽にストレッチ感覚で取り組むことが出来るので、初心者の方は、マットピラティスから取り組むと良いでしょう。
マシンピラティス(イクイップメントピラティス)
マシンピラティスについて。ジョセフ・ピラティスによって開発されたピラティスのための特別な器具を使用してするのがマシンピラティス(イクイップメントピラティス)です。器具の使用の観点から、インストラクターとの1対1のプライベートレッスン、数名程度で行われるセミプライベートレッスンなどもあります。
ピラティスで器具を使用して行う場合の代表的な専用器具は以下のようなものがあります。
ピラティスリフォーマー、トラピーズテーブル(キャディラック)、タワー、チェアー、バレル(スパインコレクター)、ラダーバレル、ペド・プル、フットコレクター、ギズモ、ギロチンタワー、ハイチェア
ピラティスポーズを紹介
ピラティスではエクササイズ、ストレッチ、トレーニングの方法として、様々なポージングを行います。こちらで簡単にどういったピラティスのポーズがあるのかを紹介させていただきます。
ピラティスで使用される道具・目的
ピラティスの道具について。ピラティスは、身体にトレーニングの効果を出すために、強度や負荷をかけることになりますが、その際に道具を使うことがあります。道具を使用する目的は主に2つです。
安全に行うため
ピラティスでは、普段とらない姿勢や動作を行うため、少ない部位に体重が掛かったり、バランスが崩れる場合があります。身体を保護し、安全に行うためにも、マットピラティスでは、マットなどを使用する必要があります。
補助、効果的に行うため
ピラティスでは、エクササイズ、取り組みの効果をだすために、身体に負荷を掛けます、その際に道具や器具を使用すると、効果的に効率よく負荷をかけることが出来るので、それぞれ目的や期待する効果によって使い分けると良いでしょう。
ピラティスで使用される道具の例
マット
ピラティスチェア
スパインコレクター
アークバレル
フレックスバレル
フレックスクッション
ピラティスサークル
ピラティスバンド
フォームローラー
スモールボール
BOSU
初心者にもオススメのピラティス教室・スクール選びのポイント
ピラティスを習いたいけれど、誰に、どこで習ったらよいか分からない!という初心者の方も多いですが、ピラティス講座を選ぶ際のポイントはあるのでしょうか?そのポイントは、主に、以下の通りです。
①始めやすいか?
始めやすいか?これは、習い事、エクササイズの環境としては、継続しやすいかに繋がるため大事です。自宅や仕事場から移動がある、ちょっとハードルが高そうといった始めにくさは、ピラティスを始めるうえで大敵です。大変効果的なピラティスを、ヨガやスポーツジムのようにまだ広がりが少ないため、ハードルを感じて辞めてしまっては勿体ないです。自分がピラティスを気軽に簡単に始められるか、そういう環境を整えてくれているかなどは大切です。
②長期的に継続しやすいか?
ピラティスに限らず、エクササイズは、継続が大切です。使わない筋肉は落ち、身体は硬くなり、姿勢も悪くなります。特にピラティスは、普段の生活の中ではとりにくいポーズや方法によってそのエクササイズ効果が出る部分が大きいため、他のエクササイズでは代替が難しく、ピラティスを継続する必要があります。習いやすいか、スクールの距離は遠くないか?生活のリズムの中で時間を確保しやすいか?など多くの要素で継続のしやすさは決まります。自分にとって続けやすいところで学ぶと良いでしょう。
③ピラティスの専門性、指導は丁寧か?
ピラティスは今多く注目され、スポーツジム、ダンススクール等でも取り入れられています、その一方、専門性や熟練度の低いインストラクターが多いのも確かです。また、受講者を一度に多く指導するグループ指導の場合、一人一人の姿勢の誤りなどに目が行き届かないこともあるため注意も必要です。ピラティスを学ぶなら、専門性も高く、指導を熱心にしてくれるインストラクターのもとで行いましょう。
④あなたにあっているか?
ピラティスのスクールや教室にも様々なタイプや雰囲気、取り組み方の違いがあります。筋力トレーニングジムのような雰囲気、ジムの施設内で行うピラティス、ダイエット系ジム、女性向けのスタジオなど、同じピラティスのようで、運営もと、指導者のタイプが様々あることから一口にピラティスといっても大きく異なります。通う他の受講生はもちろん、違和感なくあなたが継続しやすい環境で行うと良いでしょう。
⑤予約がとれるか?
昨今ピラティスの人気に伴い、スクールに入会したものの、予約が取れないケースやクレームも存在します、せっかくやりきをもって初めての予約が取りにくい、継続的に取り組めなければ意味がありません、予約が取れても不定期ではピラティスの効果は半減し、会員費も無駄になってしまいます。自分のスケジュールの中で無理なく、継続して取り組みやすいピラティスの学びの機会をもつようにしましょう。
さあ、今すぐピラティスを始めてみましょう
ピラティスアカデミアでは、ピラティスの学び、習いたい方への情報提供、サービス紹介やサポートを行っております。まずはお気軽にご利用ください。
→ ◆ あなたへの新しいお知らせ
→ ❖ マイページにログインする
ピラティスをもっと学ぶ